高血圧に良い食事、注意が必要な食事について解説!おすすめ献立も紹介

  • 2023年3月28日
  • 2023年7月28日
  • 血圧

高血圧を改善したいけど何を食べていいかわからない方も多いのではないでしょうか?
本記事では、高血圧に良い食べ物について以下の点を中心にご紹介します。

  • 高血圧におすすめの食品
  • 高血圧に注意が必要な食品
  • 高血圧におすすめの献立

高血圧に良い食べ物について理解するためにもご参考いただけたら幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

なぜ食事が高血圧に影響するのか

食事が高血圧に影響する理由は、食べ物に含まれる塩分が体内のナトリウム濃度を上げるためです。
ナトリウムは、体内の水分量を調整するために必要ですが、摂りすぎると血圧が上昇する可能性があります。

また、食事に含まれる脂肪や糖分の摂りすぎも、高血圧のリスクを高めることがあります。さらに、食事によって体重が増加すると、高血圧のリスクも上がることが知られています。
これらの要因が複合的に作用することで、食事が高血圧に影響すると考えられています。

高血圧におすすめの食品

高血圧の方におすすめの食品を4つご紹介します。

野菜や果物

野菜や果物が高血圧におすすめの理由は、カリウムやマグネシウム、カルシウムなどのミネラルやビタミン類、食物繊維を豊富に含んでいるためです。
特に、カリウムは体内の塩分を排出する作用があるため、高血圧の改善に効果的です。
また、野菜や果物に含まれる水溶性食物繊維には、ナトリウムを排出する働きがあるため、高血圧の予防にも役立ちます。
さらに、野菜や果物には低カロリーで栄養価が高いため、肥満の改善にもつながります。

ナッツなどの豆類

ナッツなどの豆類もカリウムを豊富に含んでいます。

豆類には、大豆、小豆、ひよこ豆、レンズ豆などがあり、これらにはカリウムだけでなく、マグネシウムやビタミンB1、B2も含まれています。
また、ナッツにもカリウムが豊富に含まれており、アーモンド、ピスタチオ、くるみ、カシューナッツなどがおすすめです。
ただし、ナッツは高カロリーなので、適量に注意が必要です。

魚や海藻

魚や藻屑には、高血圧に良い理由があります。
それは、DHAやEPA、カリウム、食物繊維が豊富に含まれているためです。
DHAやEPAには、血管を拡張させる効果があり、血圧を下げる効果が期待できます。

おすすめの魚は、サバ、サンマ、イワシなどの青魚です。
藻屑のおすすめは、昆布、わかめ、アオサです。

キノコ類

きのこには、カリウムが豊富に含まれており、塩分を排出する作用があるため、血圧の降下に役立ちます。
特に、ブナシメジやブナピーにはカリウムが多く含まれているため、高血圧の方におすすめです。

また、しいたけにはグアニル酸が多く含まれており、高血圧予防に効果的です。
きのこ類は低カロリーで食物繊維やビタミンB1・B2が豊富なので、健康的に減量をしたい方にもおすすめです。

高血圧に注意が必要な食品

高血圧の方が注意する必要がある食品として、塩分を多く含むものが挙げられます。
以下は高血圧の方が注意する必要がある食品の例です。

  • 食パン、菓子パン
  • 練り物
  • 加工肉
  • カレールーやコンソメ

高血圧の方の場合、1日の塩分摂取量は6g未満を目標とされています。
また、加工食品には、多くの塩分が含まれており、塩分を摂りすぎると血圧が上がることが知られています。 

食事に関する注意点

ここでは食事に関する注意点をご紹介します。

食事の量と回数

食事の量については、1回の量を減らすことが大切です。

食事の回数については、1日3食を基本とし、食事の品数が増えれば食塩の摂取量も増えていくため、品数が少ない朝、昼は1~2g、品数が多い夜は2~3gにすると、お食事全体の食塩摂取量を抑えられます。

食事前後の時間帯について

食事前後の時間帯については、特に高血圧の人は注意が必要です。

食事前に運動をすることで、血圧が上昇することがあるため、食事前に激しい運動をすることは避けるべきです。
また、食事後にすぐに横になることも血圧が上昇する原因となるため、食事後は少し時間を置いてから横になるようにしましょう。

食事の時間帯については、規則正しい生活リズムを保つことが大切です。
食事の時間帯が不規則だと、血圧が上昇することがあるため、毎日同じ時間に食事をするように心がけましょう。

食事に合わせた水分補給

食事に合わせた水分補給については、食事中に適量の水分を摂ることが大切です。

食事中に水分を摂ることで、消化を助けられます。
ただし、食事中に大量の水分を摂りすぎると、胃液の希釈や胃腸の負担が増えるため、適量に留めるようにしましょう。
また、食事後に水分を摂ることで、血液の循環が良くなり、消化を促進できます。
食事後は、少量の水分を摂りながら、時間をかけてゆっくりと食事を楽しむようにしましょう。

高血圧予防のおすすめ献立

高血圧の予防で重要なのは、食塩摂取量を制限することが重要です。

食塩の目標量は、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。
また、薄味にすることや、かけしょうゆやかけソースをつける習慣を改めることで、食塩摂取量を減らせます。

おすすめの献立としては以下のような和食が挙げられます。

  • 肉じゃが
  • 鶏肉の照り焼き
  • 鮭の塩焼き
  • 豆腐と野菜の煮物
  • 鶏肉と野菜のスープ

和食は塩分が少なく、カリウムが豊富であるため、高血圧予防に適しています。

肉じゃが

【材料】

 

牛肉(もも肉やバラ肉など):300g

じゃがいも:3〜4個

にんじん:1本

玉ねぎ:1個

しょうが(みじん切り):1片分

にんにく(みじん切り):1〜2かけ

しょうゆ:3大さじ

みりん:2大さじ

砂糖:1大さじ

だし汁:300ml

サラダ油:大さじ1

塩:少々

こしょう:少々

ねぎ(みじん切り):適量(トッピング用)

 

【作り方】

 

  • じゃがいもは皮をむき、一口大の乱切りにする。にんじんも薄い輪切りにする。玉ねぎはみじん切りにする。
  • 牛肉は一口大に切り、塩とこしょうで下味をつける。
  • 鍋にサラダ油を熱し、しょうがとにんにくを炒めます。
  • 香りが立ってきたら、牛肉を加えて炒め、肉の色が変わるまで炒め続けます。
  • 肉に火が通ったら、玉ねぎを加えて炒め、透明になるまで炒めます。
  • じゃがいもとにんじんを加え、全体が均一に混ざるように炒めます。
  • しょうゆ、みりん、砂糖を加え、全体に絡ませます。
  • だし汁を加え、具材が浸るくらいの量になるように調整します。
  • 強火で煮立ったら、中火にして20〜30分ほど煮込みます。じゃがいもが柔らかくなるまで煮込みます。
  • 器に盛り付け、みじん切りにしたねぎを散らせば完成です。

 

肉じゃがは時間が経つと味が染み込み、さらに美味しくなるので、余裕があれば前日に作っておくとよいでしょう。

 

鶏肉の照り焼き

 

【材料】

 

鶏もも肉(または鶏むね肉):500g

しょうが(みじん切り):1かけ分

にんにく(みじん切り):2かけ分

しょうゆ:4大さじ

みりん:4大さじ

砂糖:2大さじ

ごま油:小さじ1

ごま:適量(トッピング用)

ねぎ(みじん切り):適量(トッピング用)

 

【作り方】

 

  • 鶏もも肉を一口大のサイズに切ります。鶏むね肉を使用する場合は、厚さを均等にするために切り開いてから一口大に切ります。
  • ボウルにしょうが、にんにく、しょうゆ、みりん、砂糖を混ぜ合わせ、タレを作ります。
  • 切った鶏肉をタレに漬け込み、冷蔵庫で約30分間寝かせます。
  • フライパンにごま油を熱し、鶏肉を皮面から焼きます。中火〜強火で焼き、表面に焼き色がつくまで約2〜3分焼きます。
  • 鶏肉の皮面に焼き色がついたら、裏返してさらに2〜3分焼きます。
  • 残ったタレを鶏肉と一緒にフライパンに注ぎ入れ、強火にします。
  • タレが煮立ったら、中火にして鶏肉にタレを絡ませながら煮詰めます。鶏肉がしっかりと焼き上がり、タレがとろみがつくまで煮込みます。
  • 照り焼きが完成したら、器に盛り付けます。
  • ごまとねぎをトッピングし、お好みで白ごまを振りかけたら完成です。

 

ご飯やサラダ、漬物などと一緒にお召し上がりください。

 

鮭の塩焼き

 

【材料】

 

鮭の切り身(鮭の腹身や鮭の切り身):2切れ

塩:適量

ごま油(またはサラダ油):適量

レモンのくし形切り(ガーニッシュ用):適量

【作り方】

 

  • 鮭の切り身は流水で洗い、キッチンペーパーなどで水気をよく拭き取ります。
  • 鮭の切り身の両面に塩を振ります。鮭の表面全体に均等に広がるようにします。
  • フライパンを中火に熱し、ごま油を少量加えます。フライパンにごま油が熱くなったら、鮭の切り身を皮目からフライパンに並べます。
  • 鮭を焼く際には、まず皮目から焼きます。皮がパリッと焼き上がるまで約3〜4分焼きます。鮭が焦げすぎないように注意しながら調理します。
  • 鮭の皮面がパリッと焼けたら、裏返して鮭の肉面を焼きます。肉面を約2〜3分焼きます。
  • 鮭が両面きれいに焼きあがったら、フライパンから取り出し、器に盛り付けます。

   レモンのくし形切りを添えて、鮭の塩焼きの完成です。

鮭の身はしっかりと焼き上げることで香ばしさが増し、塩の風味が引き立ちます。お好みで、レモンの絞り汁やポン酢をかけていただくのもおすすめです。

塩分含有量の高い調味料とは

調味料は、料理に深みや風味を与えるために使用されますが、中には塩分含有量が高く、過剰摂取につながるものもあります。塩分の摂り過ぎは健康上のリスクとなるため、調味料の使用量や代替方法に注意が必要です。以下に、塩分含有量の高い代表的な調味料とそのナトリウム量を紹介します。

 

醤油(しょうゆ)

醤油は、塩分が多く含まれています。通常の醤油は100mlあたり約16gの塩分を含んでおり、ナトリウム量は約5,000〜6,000mgです。

 

塩(食塩)

塩は基本的な調味料であり、多くの料理で使用されます。一般的な食塩は、約100gあたり約40gの塩分を含み、ナトリウム量は約16,000mgです。

 

みそ

みそにも塩分が含まれています。一般的なみその塩分は、100gあたり約12〜15gであり、ナトリウム量は約4,800〜6,000mgです。

 

ソース(ウスターソースやオイスターソース)

ウスターソースは100mlあたり約8gの塩分を含み、ナトリウム量は約3,200mgです。オイスターソースは100mlあたり約10gの塩分を含み、ナトリウム量は約4,000mgです。

高血圧と食事に関するよくある質問

ここでは高血圧と食事に関するよくある質問にお答えしていきます。

食事療法で効果が実感できるのはいつ?

食事療法で効果が実感できるのは、個人差がありますが、一般的には数週間から数か月程度で効果が現れるとされています。
ただし、食事療法だけで効果が得られない場合もありますので、医師や栄養士の指導を受けながら、適切な治療を行うことが重要です。

食事を抜くことは、高血圧に良い?

食事を抜くことは、高血圧に良いとは言えません。
食事を抜くことで、血糖値が下がり、血圧が下がる場合がありますが、その効果は一時的であり、長期的には逆効果となることがあります。
また、食事を抜くことで栄養不足になり、体調を崩すこともあります。
高血圧の場合は、塩分や脂肪分を控えたバランスの良い食事を心がけることが重要です。

食事中に取るべき水分量とは

食事中に適切な水分を摂ることは、健康な消化・栄養吸収を促進する上で重要です。以下に、食事中に摂るべき適切な水分量と、食事中に水分を摂らない場合の対処法を紹介します。

食事中に摂るべき適切な水分量

一般的に、食事中には約150〜200mlの水分を摂ることが推奨されています。水分は食べ物の消化を助け、栄養素の吸収や代謝に必要な役割を果たします。食事中に適度な水分を摂ることで、口の中や食道を湿らせ、食事の進行をスムーズにしましょう。

食事中に水分を摂らない場合の対処法

食事中に水分を摂ることが難しい場合や、特別な状況下で水分摂取が制限されている場合には、以下の対処法が役立ちます。

食事前後に水分を摂る:食事の直前や直後に適量の水分を摂ることで、水分不足を補えます。ただし、食事中に大量の水を摂りすぎないよう注意しましょう。

食事中の水分摂取を控える食材を選ぶ:食事中に多くの水分を含む食材(スープやジューシーな料理)を避け、水分摂取を抑えたい場合は、絞ったレモンの少量の果汁や、乾燥した食材を選ぶことも考慮しましょう。

食事の時間と間隔を調整する:長時間の食事や急いでの食事は、水分摂取を制限する傾向があります。適度な時間をかけてゆっくりと食事をすることで、水分の補給を容易にできます。

コーヒーを飲むと血圧が上がるのか

コーヒーを摂取すると血圧が上がるとされています。この記事では、コーヒー摂取と血圧の関係について解説します。

コーヒーを摂取すると、一時的に血圧が上昇することが知られています。これは、コーヒーに含まれるカフェインが一部の血管を収縮させるためです。この影響により、一時的に血圧が上昇することがあります。ただし、この上昇は通常一時的であり、数時間後には元の血圧に戻ります。

また、定期的にコーヒーを摂取する人は、カフェインに対して耐性を持つことが示唆されています。これは、コーヒーを毎日飲むことで身体がカフェインに慣れていき、血圧への影響が軽減される可能性があるということを意味します。ただし、個人によって反応は異なるため、血圧への影響は人それぞれです。

しかし、コーヒーには健康に良い要素も含まれています。コーヒーには抗酸化物質やポリフェノール、ビタミンB群などが含まれており、これらは炎症や酸化ストレスの軽減に役立つとされています。

外食ばかりだと高血圧になりやすいのか

外食は多くの人々にとって便利ですが、高血圧のリスクがあります。この記事では、外食における塩分の摂取量や食べ過ぎの影響について解説します。

まず、外食には一般的に塩分が多く含まれています。多くのレストランやファーストフードチェーンでは、風味を引き立てるために調味料やソースに大量の塩分が使われています。これにより、食事全体の塩分摂取量が増え、高血圧のリスクが高まる可能性があります。

特に、ラーメンやうどんのスープ、丼物、揚げ物などは塩分が多く含まれています。これらの料理は、一度に摂取する塩分量が多いため、血圧の上昇に寄与する可能性があります。また、ファーストフードで使用されるショートニングという油には、高血圧を引き起こしやすいトランス脂肪酸が含まれている場合があります。

また、外食や出前を頻繁に利用すると、自分で塩分を調節する機会が制限されるため、高血圧に繋がる食事を摂る機会が増える傾向があります。

さらに、食べ過ぎも高血圧のリスクを増加させる要因です。外食では一般的に、大量の料理やデザートが提供されることがあります。過剰なカロリー摂取は肥満や高血圧を引き起こす可能性があり、健康に悪影響を及ぼすことが知られています。

規則正しい生活を送るためには

規則正しい生活を送るためには、十分な睡眠を確保し、規則的な睡眠スケジュールを作ることが大切です。また、適度な運動や日常的な身体活動を取り入れることも必要です。バランスのとれた食事を摂り、食事の時間を一定にすることで消化や栄養を吸収できます。ストレスを適切に管理し、リラックスする時間を作ることも重要です。規則正しい生活は身体と心を健康にし、より充実した日常を送るための基盤となります。

規則正しい生活を送るためには、以下の3つのポイントに注意することが重要です。

健康的な食事:バランスの取れた食事を摂りましょう。野菜や果物、良質なタンパク質、健康な脂質を含む食品を適切な量で摂取することが大切です。また、加工食品や高カロリーな食品を制限し、食事の時間をゆっくりと取ることで食べ過ぎを防ぐことが重要です。

定期的な運動:適度な運動を継続的に行うことは健康的な生活の基本です。有酸素運動や筋力トレーニングなど、自分に合った運動を選び、週に数回実践しましょう。運動は体力や代謝の向上、ストレスの軽減におすすめです。

睡眠の充実:十分な睡眠を確保することも重要です。規則的な睡眠スケジュールを作り、毎晩同じ時間に寝るように心掛けましょう。寝室の環境を整え、リラックスできる空間を作ることも大切です。十分な睡眠は体の回復や健康維持に欠かせません。

これらのポイントに注意することで、健康な生活習慣を築けます。しかし、個々の状況や体質によって異なるため、自分自身に合った生活スタイルを見つけることが重要です。

エナジードリンクを飲むことは高血圧に影響はある?

エナジードリンクを飲むことは、高血圧に影響を与える可能性があります
ある研究によると、エナジードリンクを1缶飲むと、収縮期血圧が6.6mmHg上昇し、拡張期血圧が4.2mmHg上昇することが報告されています。
これは、エナジードリンクに含まれるカフェインや砂糖が血圧を上昇させるためです。
高血圧の人は、エナジードリンクを控えるか、適量に摂取するように注意する必要があります。

高血圧と食事についてのまとめ

ここまで高血圧の食事についてお伝えしてきました。
高血圧と食事の要点をまとめると以下の通りです。

  • 食事に含まれる脂肪や糖分の摂りすぎも、高血圧のリスクを高める
  • 高血圧の方は1日の塩分摂取量は6g未満を目標とされている
  • 高血圧の方は塩分を多く含むものに注意が必要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。