高血圧で自分の健康状態に不安を抱く方も多く、自分の高血圧の原因や予防法について知りたいと感じる方も少なくありません。
高血圧は日常生活における生活習慣の改善によって高い予防効果を期待できると言われています。
本記事では、高血圧の原因と予防法について理解を深めたい方へ、以下の点を中心にご紹介します。
- 高血圧とは
- 高血圧の原因と症状
- 高血圧がもたらす健康上のリスク
- 高血圧を予防する方法
- 高血圧を治療する方法
高血圧の原因と予防法について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
高血圧について
高血圧は、収縮期血圧が130〜139mmHg、拡張期血圧が80〜89mmHgの範囲にある場合に診断されます。
高血圧の診断は、加齢・喫煙・肥満・ホルモンの異常などが原因となる可能性があると言われています。
また、高血圧は、心筋梗塞や脳出血などの危険性を増加させるなど、身体への負担が懸念される疾患です。
高血圧を予防し、改善するには、バランスのとれた食生活を送り、適度な運動やストレスの管理・禁煙などの生活習慣を改善することがおすすめです。
ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動や筋力トレーニングを積極的に実践してみましょう。
高血圧とは何か
高血圧とは、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の状態を指します。
なお、高血圧になるのは年齢や喫煙状況、また肥満体質やホルモンの異常などさまざまな要因によって起こります。
高血圧の原因と症状
ここからは、高血圧になる原因とその症状について、以下に4つの状況をご紹介します。
いったいどのようなことが直接的な原因となっているのか、また、高血圧の方に現れる症状を詳しくみていきましょう。
肥満
肥満は、高血圧の原因の一つとされています。
肥満の人は、体内の脂肪が増えることで血管が狭くなり、血液の流れが悪くなります。
そのため、心臓が血液を送り出す際に必要な力が増し、血圧が上昇します。
高血圧の症状には、頭痛・めまい・息切れ・動悸・耳鳴り・視力の低下などがあります。
しかし、高血圧は症状が現れない場合が多く、定期的な血圧測定が必要です。
塩分の摂りすぎ
塩分の摂りすぎは、高血圧の原因のひとつとされています。
塩分を摂りすぎると体内の水分量が増え、血管内の血液量が増加します。
そのため、心臓が血液を送り出す際に必要な力が増し、血圧が上昇し、高血圧を招きます。
健康体を維持するためにも、毎日の食生活で塩分の摂りすぎには注意が必要だと言えるでしょう。
禁煙などの生活習慣
高血圧の原因として、喫煙が挙げられます。
喫煙は血管の収縮を招き、身体の血流を阻害してしまうため、心筋梗塞などの病気を誘発する恐れがあります。
また、血圧上昇を招くなど悪影響を及ぼすことがあるでしょう。
そのため、普段から禁煙を心掛けるなど、生活習慣を改善し、心身の健康を維持することが大切です。
遺伝
高血圧は遺伝的な要因も関与していることがあります。
遺伝的な要因によって、血管の柔軟性が低下し、血管内の血液が流れにくくなるほか、塩分の摂取に対する感受性が高くなることがあるでしょう。
遺伝的な要因がある場合でも、生活習慣の改善によって高血圧の改善効果を期待できる可能性があります。
まずは、運動や食事の改善、禁煙などの生活習慣の改善を試みるのがおすすめです。
高血圧の治療には薬物療法も用いられます。高血圧の治療において、医師の診断のもと、薬物療法となる場合は、医師の指示通りに薬を服用し、高血圧の治療を行うことが大切です。
高血圧がもたらす健康上のリスク
この後は、高血圧がもたらす健康上のリスクとして、私たちの心身にいったいどのような症状が起こるのか、以下に4点ご紹介します。
それぞれのリスクについて詳しくみていきましょう。
心臓病
高血圧は心臓病などの健康上のリスクをもたらします。
高血圧が続くと心臓や血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが増加します。
また、高血圧は動脈硬化を進行させ、動脈硬化は高血圧を悪化させるとも言われています。
脳卒中
高血圧は脳卒中などの健康上のリスクをもたらします。
高血圧が持続すると、脳卒中のリスクが増加します。
高血圧は脳卒中の原因となる動脈硬化を進行させることがあると言われています。
食事の改善は高血圧の改善に高い効果を期待できるでしょう。
特に、魚の青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸のDHAには血管の弾力性を高め、EPAには血流を良くする作用があるなど、血圧を下げることにつながるため、積極的に摂取するのがおすすめです。
腎臓病
高血圧は腎臓病の発症や進行に大きな影響を与えます。
高血圧が持続すると、腎臓の機能が低下し、末期腎不全による透析療法のリスクが高まります。
腎臓は、余分な水分や塩分を排泄する役割を持っていますが、高血圧が腎臓の機能に負担をかけることで腎臓が悪化し、さらなる高血圧を招く悪循環に陥ることがあります。
血圧を下げることで、腎臓の機能を保護し、末期腎不全のリスクを軽減できます。
眼
高血圧は、眼にも健康上のリスクをもたらします。
高血圧が持続すると、網膜症や緑内障などの眼の病気のリスクが増加すると言われています。
また、高血圧は眼の血管を収縮させ、血流を悪化させることがあるため、眼の網膜に十分な酸素や栄養素が届かず、網膜症や緑内障などの病気が発生する可能性があります。
高血圧の治療には、薬物療法も用いられます。生活習慣の改善が高血圧の予防にも作用するなど、より良い効果を期待できるでしょう。
高血圧を予防する方法
次は、高血圧を予防するための効果的な方法について、以下に3点ご紹介します。
高血圧になることを予防するために日常生活の中でできる方法をそれぞれ詳しくみていきましょう。
生活習慣の改善
高血圧を予防するためには、生活習慣の改善が重要です。
まず、塩分の摂りすぎや過食といった乱れた食生活の改善を行うのがおすすめです。
また、禁煙や適度な運動も高血圧の改善に効果的です。
運動は、有酸素運動や筋力トレーニングを中心に行い、有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、サイクリングを、筋力トレーニングは筋肉を使って酸素を取り込むことで、心臓や血管の機能の改善を目指すことが可能です。
運動
運動は高血圧を予防するために重要な役割を果たします。有酸素運動や筋力トレーニングなどがあります。
有酸素運動は、ウォーキングやジョギング・サイクリングなどの運動で、筋肉を使って酸素を取り込むことで、心臓や血管の機能を改善を目指します。
また、筋力トレーニングは、筋肉を鍛えることで代謝を促進し、血圧を下げる効果を期待できると言われています。
運動は、高血圧の改善だけでなく、肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果を発揮してくれるでしょう。
ストレスの軽減
ストレスは高血圧の原因の一つであり、ストレスを軽減することが高血圧を予防するために重要です。
ストレスを軽減する方法としては、適度な運動や瞑想・深呼吸・ストレッチなどがあります。
また、自分自身に合ったリラックス方法を見つけられるよう、普段からストレス解消法を身に付けておくと良いでしょう。
肥満を解消する
内臓に脂肪が溜まる「内蔵脂肪型肥満」では、脂肪細胞からの物質分泌や交感神経の活発化による血管収縮、過食や塩分摂取過多による体液増加、インスリンの効果低下による塩分調整障害などが血圧上昇の要因となります。肥満は高血圧や脂質異常症、糖尿病などのリスクを同時に増加させ、動脈硬化を促進する危険性もあります。体重減少によって血圧は下がることが示されており、1kgの減量で約2㎜Hgの血圧低下が期待されます。ただし、急激な減量は避け、食事や運動の改善を含めた長期的な減量計画が重要です。
便秘にならないようにする
便秘によるいきみは血圧を上昇させるため、高血圧の方は便秘の予防や治療が重要です。便通をスムーズにするためには、適切な食物繊維摂取や水分摂取、適度な運動が大切です。また、和式便器よりも洋式便器に腰掛けることで血圧の急激な変動を避けることができます。便秘解消は血圧の適正な維持にもつながるので、注意が必要です。
入浴に気をつかう
入浴には血圧の上昇や下降に関係する要素があります。冬場の入浴では、寒い脱衣所での裸になることで血圧が上がり、熱い風呂に入るとさらに上昇します。しかし、入浴中に徐々に下がり、風呂から上がると血圧は大きく下がります。高血圧の方は注意が必要で、急激な温度変化を避け、ぬるめのお湯に5〜10分程度浸かることが良いでしょう。入浴後は急に立ち上がらず、ゆったりとリラックスした状態で過ごしましょう。降圧剤を服用している場合は、入浴前に血圧を測ることも重要です。サウナについては、高血圧の方は避けるべきです。
高血圧を治療する方法
自身が医療機関を受診し、高血圧だと診断された場合、高血圧を治療する方法にはいったいどのような方法があるのか疑問に感じる方も少なくありません。
ここでは高血圧を治療する方法として、代表的な方法を以下に6点ご紹介します。
それぞれどのような方法で治療が行われるのか詳しくみていきましょう。
非薬物療法
高血圧を治療する方法として用いられている方法に、非薬物療法があります。
非薬物療法は、日常生活において食生活の改善をはじめ、ストレス軽減のためにも適度に運動し、自身の適正体重の維持に努めることが大切です。
また、アルコール摂取量に注意し、高血圧を誘因することのないよう注意が必要です。
ACE阻害剤
ACE阻害剤は、高血圧治療の中心的な薬剤のひとつです。
アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害することで、アンジオテンシンIIの生成を抑制し、血圧を下げる作用があります。
また、ACE阻害剤は、腎血管性高血圧の治療にも使用されます。
ACE阻害剤は、副作用として咳やめまい・頭痛・低血圧などが報告されているため、医師の処方により使用されるべきであり、自己判断での使用は避けるようにしましょう。
出典:日本内科学会雑誌第107巻第9号|腎血管性高血圧の診断と治療
出典:ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)
ARB
ARB(Angiotensin II Receptor Blocker)は、高血圧治療に使用される薬剤のひとつです。
アンジオテンシンII受容体を遮断することで、血圧を下げる作用があります。
ARBは、ACE阻害剤と同様に、腎血管性高血圧の治療にも使用されます。
また、ACE阻害剤と比較して、咳やめまい・頭痛・低血圧などの副作用が少ないと言われている薬剤です。
とは言え、服用の際は、医師による診察・処方を受け、正しく使用するようにしましょう。
カルシウム拮抗剤
カルシウム拮抗剤は、高血圧治療に使用される薬剤のひとつとして、血管平滑筋を弛緩させ、末梢血管抵抗を減らすことにより降圧作用を発揮します。
カルシウム拮抗剤は、ACE阻害剤やARBと同様に、腎血管性高血圧の治療にも使用されます。
服用の際は医療機関を受診し、医師の処方により正しく使用することが大切です。
出典:Ca拮抗薬(特徴)
利尿剤
利尿剤は、尿量を増やして血液量を減らし、血圧を下げる作用があります。
利尿剤には、ループ利尿剤・サイアザイド系利尿剤・アルドステロン拮抗薬などがあります。
副作用として低血圧や尿量の増加・カリウムの排泄過多などが報告されています。
出典:高血圧の薬の解説 – 降圧薬の種類と特徴について
出典:高血圧のときに処方される「利尿薬」の種類は?
降圧剤
降圧剤には、ACE阻害剤・ARB・カルシウム拮抗剤・利尿剤などがあります。
これらの薬剤は、それぞれ異なる作用機序により、血圧を下げる効果があります。
ACE阻害剤とARBは、腎血管性高血圧の治療の中心であり、心血管イベントを予防することが目標とされています。
カルシウム拮抗剤は、最も降圧作用が強力であり、副作用も少ないため、日本で最も多く使われている降圧薬です。
利尿剤は、尿量を増やして血液量を減らし、血圧を下げる作用があります。
β遮断薬
β遮断薬は血圧、心拍数などを抑えることで高血圧、狭心症、頻脈性不整脈などを改善する薬です。心臓のβ1受容体を遮断することで心機能を抑制し、血圧を下げる効果があります。この薬は心拍数が過剰な場合によく使用され、選択性のあるものと非選択性のものがあります。副作用としては精神神経系症状や消化器症状が報告されています。また、うっ血性心不全や気管支収縮作用に関しても注意が必要です。
5月17日は世界高血圧デー
5月17日は世界高血圧デーです。
この日は、高血圧に関する啓発活動が行われ、高血圧の予防や治療についての情報が広く知られるようになっています。
高血圧に関するよくある質問
ここからは、高血圧の原因と予防法に関するよくある質問と回答をご紹介します。
高血圧の原因と予防法について、多くの方はどのような不安や疑問を抱いているのでしょうか?
以下に3つの質問と回答についてみていきましょう。
高血圧の診断方法は?
高血圧の診断方法は、通常、血圧測定によって行われます。
血圧測定は、医療機関で行われる場合と、自宅で行う場合があります。
医療機関での血圧測定は、医師や看護師が血圧計を使って測定します。
自宅での血圧測定は、自分で血圧計を使って測定が可能です。
高血圧の診断基準は、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上である場合です。
高血圧の診断には、複数回の血圧測定が必要であり、診断には時間がかかる場合があります。
降圧剤は一生飲み続けないといけない?
高血圧の治療には、降圧剤が使用されます。
一部の患者は、ライフスタイルの変更によって、降圧剤を使用しなくても血圧を下げられますが、多くの場合、降圧剤が必要です。
降圧剤は、一生飲み続ける場合があります。
高血圧の治療には、降圧剤の種類によって異なります。
降圧剤には、ACE阻害薬・ARB・カルシウム拮抗薬・利尿薬などがあります。
子供に高血圧の症状はありますか?
子供にも高血圧の症状が出る場合があります。
子供の場合、高血圧の原因は、先天性心疾患・腎臓疾患・内分泌疾患・肥満・ストレスなどが考えられます。
そして子供の高血圧を治療するには、ライフスタイルの改善やストレスの軽減が重要です。
また、必要に応じて降圧剤が処方される場合があります。
降圧剤には、利尿薬・カルシウム拮抗薬・ACE阻害薬・ARB・アルドステロン拮抗薬などが処方されるでしょう。
高血圧のまとめ
ここまで高血圧の原因と予防法についてお伝えしてきました。
高血圧の原因と予防法についての要点をまとめると以下の通りです。
- 高血圧とは、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の状態を指す
- 高血圧の原因と症状には、肥満や塩分の摂りすぎのほか生活習慣の悪化や遺伝的要素が考えられる
- 高血圧がもたらす健康上のリスクには、心臓病や脳卒中のほか、腎臓病や網膜症・緑内障などの眼の病気のリスクが増加する
- 高血圧を予防する方法として、生活習慣を改善し、適度な運動やストレスの軽減に努めることが大切である
- 高血圧を治療する方法には、非薬物療法やACE阻害剤の使用・ARB・カルシウム拮抗剤・利尿剤や降圧剤の使用がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。