ピルのさまざまな効果について!副作用や服用方法についても解説!

  • 2023年3月17日
  • 2023年7月8日
  • ピル

ピルには、避妊効果があることが知られていますが、避妊以外にも様々な効果が期待できます。
この記事ではピルについて、以下の点から詳しく紹介していきます。

  • ピルの様々な効果について
  • ピルの副作用について
  • ピルの服用方法
  • ピルはどこで処方してもらえるか
  • ピルの種類について

ピルについてよくある質問への回答も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

そもそもピルとは何か

ピルとは、女性の卵巣で産生されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つの主成分を含む薬剤であり、妊娠を防ぐために使用されます。

1960年以来、ピルは世界中の多くの女性に広く使われている経口避妊薬であり、その高い信頼性が評価されています。ピルは避妊効果だけでなく、さまざまな健康上の効果も期待されています。

まず、ピルは避妊目的で使用されることが一般的です。エストロゲンとプロゲステロンが女性の身体に作用することで、排卵を防ぎ、受精卵が子宮内膜に着床するのを困難にします。この避妊効果により、妊娠のリスクを劇的に低下させることができます。

しかしその一方で、ピルには避妊効果以外にもさまざまな健康上の効果が期待されています。例えば、生理痛の軽減や月経不順の改善に役立つことが知られています。ピルに含まれるホルモンが周期的なホルモン変動を調節し、子宮内膜の成長を抑制するため、生理痛や月経不順の症状が軽減されることがあります。

また、ピルは多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の管理にも効果的です。PCOSは、卵巣に多くの小さな嚢胞が形成される状態であり、排卵の正常な制御を妨げることがあります。ピルはホルモンバランスを調節し、周期的な排卵を促すことで、PCOSの症状を軽減する助けとなることがあります。

さらに、ピルは一部の女性にとっては、月経困難症や子宮内膜症の管理にも役立つことがあります。月経困難症は、月経時の強い痛みや出血量の増加を特徴とする状態であり、ピルのホルモン成分がこれらの症状を軽減する可能性があります。また、子宮内膜症は、子宮内膜が子宮以外の場所に異常に成長する状態であり、ピルはこの病態の進行を遅らせる効果があるとされています。

ただし、ピルには使用に伴う注意点もあります。副作用やリスクも存在し、医師の指導のもとで正しく使用する必要があります。特に喫煙者や高血圧の方、血栓症の既往歴がある方などは、使用にあたっては慎重さが求められます。

ピルの効果とは、単に避妊だけでなく、女性の健康をサポートする可能性も秘めています。しかし、それぞれの女性の体質や状態に合わせた適切な医療相談が必要です。医師との十分な相談の上、自身のニーズやリスクを考慮した上でピルの使用を検討することが重要です。


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具体的なピルの効果

それではピルの具体的な効果について詳しく解説していきます。

避妊効果

ピルの避妊効果は、女性の体内で排卵が起こらないように作用することによって実現されます。この効果により、受精卵が形成される機会が減り、妊娠のリスクを劇的に低下させることができます。具体的には、ピルに含まれるホルモンが排卵後と同じ状態を作り出し、「排卵は済んだ」と体に伝えることで、新たな卵胞の成熟と排卵を抑制します。

避妊効果には、排卵の抑制以外にも複合的な作用が関与しています。一つは、ピルが子宮内膜に受精卵が着床するのを難しくする効果です。ピルに含まれるホルモンが子宮内膜の成長を抑制し、受精卵がしっかりと着床することを困難にします。

さらに、ピルは精子の進入を防ぐ効果もあります。ピルに含まれるホルモンが子宮頸管粘液の性状を変化させ、精子の子宮への進入を阻害します。これにより、精子が卵子と出会う機会が減り、受精の可能性が低下します。

ピルの避妊効果は、正しく使用された場合に非常に高いものです。1日1錠を忘れずに服用することで、99.7%の避妊効果が期待できます。この数字は、避妊方法の代表であるコンドームの避妊率85%よりもはるかに高いです。

ただし、避妊効果は個人によって異なる場合があります。体質や健康状態、他の薬物との相互作用などが影響を与える可能性があります。また、ピルの効果を最大限に引き出すためには、正しい服用方法と定期的な医療相談が重要です。

ピルは避妊効果だけでなく、生理痛の緩和や月経不順の改善など、さまざまな健康上の効果も期待できることがわかりました。ただし、ピルの使用を検討する場合は、医師との相談をお勧めします。

生理痛の緩和

生理痛は、月経に伴って下腹部や腰に現れる痛みで、子宮の収縮が原因とされています。

低用量ピルには、排卵を抑制する作用があります。この作用により、子宮内膜が厚くなりにくくなります。結果として、生理時の経血量が減少し、生理痛の改善につながる可能性があります。

低用量ピルは生理周期を規則正しく調整する効果もあります。ピルのホルモン成分が周期的なホルモン変動を調節し、生理周期を安定させます。これにより、生理痛や過多月経の症状が軽減されることが期待されます。

さらに、低用量ピルは子宮内膜の成長を抑制する効果も持っています。これにより、生理時の子宮内膜の剥離が緩やかになり、生理痛の程度を軽減することができます。

ただし、生理痛の個人差はありますので、すべての女性に同じ効果があるわけではありません。ピルの使用に際しては、医師との相談が重要です。医師は、個々の症状や体質に基づいて最適なピルを選択し、適切な服用方法や副作用についての情報を提供してくれます。

ピルの使用に関しては、個々のニーズとリスクを慎重に考慮し、医師の指導のもとで行うことが重要です。

月経不順の改善

ピルの利点の一つは、月経不順の改善に対する効果です。月経不順とは、月経周期が不規則であったり、出血量や期間が異常な状態を指します。

ピルは、月経不順の治療法として一般的に使用されています。ピルを服用している間は月経が来ず、ピルの服用を休止する休薬期間に月経が訪れるというサイクルを繰り返すことで、月経周期が安定することが期待されます。

ピルに含まれるホルモン成分が、卵巣の機能を抑制し、排卵や子宮内膜の成長を制御することで、月経周期の規則性を改善します。また、ピルは子宮内膜の成長を抑制する効果も持っており、過度な出血や長期間の出血を軽減することができます。

さらに、ピルの使用は月経痛の緩和にも寄与することが知られています。ピルに含まれるホルモン成分が子宮内膜の剥離を緩やかにするため、月経時の痛みや不快感が軽減されることがあります。

ただし、ピルの効果は個人によって異なる場合があります。月経不順の原因や症状の程度によって最適なピルの種類や使用方法が異なる場合があります。そのため、医師との相談を重視し、適切なピルの選択と使用方法を確認することが重要です。

ピルは月経不順の改善だけでなく、避妊効果や他の健康上の利点も持つことがわかりました。しかし、ピルの使用を検討する場合は、医師の指導を仰ぎ、自身の体質やニーズに合った適切な選択をすることが必要です。

PMSの緩和

ピルは、卵巣からのホルモンの分泌を調節することによって、PMSの症状を軽減する助けとなります。特に、ピルに含まれるエストロゲンは、脳のセロトニン受容体を刺激する作用があります。セロトニンは、心の落ち着きや幸福感に関与する神経伝達物質です。エストロゲンの作用によってセロトニンの働きが促進され、PMSに伴うイライラや不安の緩和に寄与することが期待されます。

また、ピルに含まれるプロゲステロンも重要な役割を果たします。プロゲステロンは、不安やイライラ、腹痛などの症状を緩和する効果があります。PMSに伴うこれらの症状は、ホルモンの変動によって引き起こされることが多いため、ピルのプロゲステロン成分がその緩和に寄与することが考えられます。

ただし、ピルの効果は個人によって異なる場合があります。PMSの症状やその重症度は個人差がありますので、ピルの使用に際しては医師との相談が不可欠です。医師は、症状の評価や体質に基づいて最適なピルを選択し、適切な使用方法をアドバイスしてくれます。

ピルはPMSの緩和において有望な選択肢であるとされていますが、個々の状況に応じて適切な治療法を選択することが重要です。医師との信頼関係を築きながら、自身の体調やニーズに合った最適なアプローチを見つけることが大切です。

肌荒れの改善

排卵日から月経前にかけては、エストロゲンの分泌が低下し、逆にプロゲステロンの量が増えるため、皮脂の分泌が活発になります。このバランスの乱れによって、皮膚の油分の分泌が不安定になり、肌荒れが起こると言われています。

ここで、低用量ピルが肌荒れに改善効果があるとされる理由について考えてみましょう。

低用量ピルに含まれる女性ホルモンは、皮膚の油分を調整する働きを持っています。具体的には、エストロゲンの作用によって皮脂分泌を抑制し、過剰な皮脂の生成を防ぎます。これによって、ニキビや吹き出物の発生を抑え、肌トラブルの改善に役立つことが期待されています。

また、低用量ピルのホルモン成分は、皮膚の炎症を軽減する効果もあります。炎症は、肌荒れや赤みの原因となることがありますが、ピルに含まれるホルモンは炎症を抑制する作用を持っているとされています。そのため、ピルの利用によって皮膚の炎症を緩和し、肌荒れを改善することが期待できるのです。

ただし、肌荒れの改善効果は個人によって異なる場合があります。個人の肌質や状態に応じて、ピルの利用が適切かどうかを判断するためには、医師との相談が重要です。医師は、皮膚の状態や個人の健康状態を総合的に評価し、最適な治療プランを提案してくれます。

低用量ピルは、避妊効果だけでなく、肌荒れの改善効果も期待できるとされています。しかし、安全性や副作用のリスクも考慮しながら、医師の指導のもとで正しく使用することが大切です。

病気予防

卵巣がんのリスク低減について、低用量ピルの使用が関与しているという研究結果があります。低用量ピルを内服することで、卵巣からのホルモン分泌が抑制され、排卵も止まるため、卵巣が過度な刺激を受ける回数が減少します。このような作用により、卵巣が傷つく頻度が減り、卵巣がんの発症リスクが低下すると考えられています

さらに、低用量ピルに含まれるプロゲステロンは、エストロゲンによる子宮内膜腺細胞の増殖を抑制する働きがあります。内膜腺細胞の増殖が過剰になることが子宮体がんの原因となる可能性があるため、プロゲステロンの作用によって子宮体がんの発症リスクが低下するとされています。

また、低用量ピルを使用することで大腸がんのリスク低減効果も期待されています。大腸がんの発症リスクは、排便の頻度や便質の影響を受けることが知られています。低用量ピルの使用によって排卵が抑制されるため、便通の調整が行われ、大腸がんのリスクが低下する可能性があります。

ただし、病気予防効果は個人によって異なる場合があります。低用量ピルの使用には副作用やリスクが存在するため、医師の指導の下で適切な使用方法を確認することが重要です。医師は、個人の健康状態や家族歴、リスクファクターを考慮し、最適な治療プランを提案してくれます。

総じて言えることは、低用量ピルは避妊効果だけでなく、卵巣がんや子宮体がん、大腸がんのリスク低減にも貢献する可能性があるということです。これらの効果についてはさらなる研究が進行中であり、現代の医学では重要な治療法として注目されています。

 


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ピルの副作用について

ピルにはメリットだけでなく、副作用もあります。
主に起こり得るピルの副作用は以下の通りです。

  • 吐き気
  • 乳房の腫れ
  • 不正出血
  • むくみ
  • 下腹部痛

服用開始〜3カ月以内に起こるとされていて、症状には個人差があります。
時間の経過とともに改善していくといわれていますが、あまりに副作用が辛いときには医療機関を受診しましょう。

また、特に注意が必要な合併症として血栓症がありますので、ピル服用時には定期的な検診や検査を受けるようにしましょう。


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ピルの服用方法

ピルはいつから、どのように服用すればいいのでしょうか。
服用するときのポイントを解説していきます。

ピルを飲み始めるタイミング

低用量ピルを飲み始めるタイミングは重要です。通常、月経初日(1日目)から服用を開始するのが一般的で、これをDay1スタートと呼びます。この方法では、月経周期に合わせてピルの効果を最大限に発揮することが期待されます。ただし、生理の出血が正常なものか、不正出血かを判断できない場合は、生理5日までなら服用を開始することができます。

また、月経が始まった後の最初の日曜日からピルを飲み始める方法もあります。この方法はSundayスタートと呼ばれています。この場合、月経周期に関係なく、毎週同じ曜日にピルを服用することができます。ただし、初めてピルを使用する場合や前の月経周期が不規則である場合は、医師や薬剤師に相談して最適な服用方法を確認することが重要です。

また、ピルの使用に際しては、適切な服用方法やスケジュールについての指示に従うことが必要です。医師や薬剤師は、個々の健康状態や特定の要因を考慮し、最適なピルの使用方法を提案してくれます。ピルの正しい服用方法を守ることで、避妊効果やその他の利点を最大限に活かすことができます。

ピルを初めて使用する場合や服用方法に関する疑問や懸念がある場合は、医療専門家に相談することをおすすめします。適切なアドバイスと指導を受けることで、ピルの効果を最大限に引き出し、安全に利用することができます。

ピルは毎日服用

ピルは、毎日1錠を決まった時間に忘れずに服用することが非常に重要です。

ピルを毎日一定の時間に服用することによって、ホルモンバランスが安定し、ピルの効果を最大限に発揮することができます。

定期的にピルを摂取することで、ホルモンレベルを一定に保つことが可能です。ピルはホルモンの分泌を制御し、排卵を抑制する働きがあります。しかし、ピルの効果が低下する可能性があるため、服用時間のずれや飲み忘れは避ける必要があります。

特に低用量ピルでは、プロゲステロンの量が少ないため、効果がすぐに低下する可能性があります。そのため、毎日正確にピルを服用することが重要です。

ピルの効果を最大限に引き出すためには、飲む時間を定めておくことが推奨されます。毎日同じ時間にピルを服用することで、忘れるリスクを減らし、効果の安定性を保つことができます。

ピルの使用においては、定期的な服用と正確なタイミングが必要です。ピルを始める前に、医師や薬剤師と相談し、適切な服用スケジュールを確認することをおすすめします。また、ピルの服用に関する疑問や不安がある場合は、いつでも医療専門家に相談してください。

ピルを飲み忘れた場合

ピルを飲み忘れた場合、冷静に対処することが重要です。

もし飲み忘れてから24時間以内であれば気付いた時点で忘れた錠剤をすぐに服用し、その後は通常通りにピルを服用することで、避妊効果や薬剤効果を保つことができます。

しかし、服用時間から24時間以上経過してしまった場合は、前日のピルと合わせて2錠を同時に服用する必要があります。ただし、注意が必要です。2日間ピルを飲み忘れると、ホルモンのレベルが低下し、不正出血や排卵痛といった副作用が生じる可能性があります。

ピルの種類や服用方法によって、具体的な対処法は異なるため、必ず主治医に相談することが重要です。医師は個別の状況を考慮し、適切な指示やアドバイスを提供してくれます。飲み忘れの回数やタイミングによっては、追加の避妊方法や医療的な措置が必要となる場合もありますので、専門家の助言を仰ぐことは絶対に忘れないでください。

ピルを正しく服用することは避妊効果や薬剤効果を確保するために不可欠です。定期的にピルを飲む習慣を身につけ、必要に応じて主治医とのコミュニケーションを保つことで、ピルの効果を最大限に引き出すことができます。


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ピルはどこで処方してもらえる?

ピルは、薬局で購入できるのでしょうか。
どこで手に入れることができるのかを、詳しく解説していきます。

市販

ピルは医師の処方箋が必要な医薬品であり、薬局やドラッグストアでの市販はできません。これは、ピルの使用には適切な医学的判断と指導が必要であるためです。

市販の医薬品とは異なり、ピルは個々の身体状況や健康状態に合わせて処方されるため、正確な服用方法や適切な投与量が重要です。医師は患者の病歴や身体的な要件を考慮し、最適なピルを選択し、適切な使い方をアドバイスします。

一部の人々は、ネットやSNSを通じて個人輸入と呼ばれる方法でピルを入手しようとすることがありますが、これは安全ではありません。個人輸入では、品質や安全性が保証されない偽造品や粗悪な医薬品を入手する可能性があります。これらの偽物のピルは、正規のピルと異なる成分や濃度を含んでいる可能性があり、健康被害や重篤な副作用を引き起こす可能性があります。

したがって、ピルを使用する場合は、必ず信頼できる医療機関で医師の処方を受けることが重要です。医師は適切な処方箋を発行し、患者の健康状態を監視しながら、必要な指導やサポートを提供してくれます。ピルの使用に関して疑問や懸念がある場合は、医師に相談することで安心して適切な方法でピルを利用できるでしょう。

クリニック

低用量ピルの処方は一般的に婦人科で行われますが、実際には内科やオンライン診療でも処方が可能です。

オンライン診療では、通常、問診のみを行うことでピルの処方が可能です。問診では、妊娠の可能性や喫煙歴(喫煙量)、過去の高血圧や血栓症などの既往歴、現在服用中の他の薬などについて確認されます。これにより、患者がピルを服用することによって健康上のリスクがないかを判断することができます。

また、ピルにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる効果、副作用、価格帯があります。一部のピルは、生理痛の緩和や生理周期の調整に効果的であり、他のピルは皮膚トラブルの改善や避妊目的に使用されます。ピルの種類や適切な選択方法については、医師に相談することが重要です。医師は患者の状態や希望に基づいて最適なピルを提案し、その効果とリスクについて詳細に説明してくれます。

クリニックやオンライン診療は、忙しいスケジュールを持つ人や交通の便が悪い地域に住んでいる人にとって便利な選択肢です。ただし、ピルの処方には個別の健康状態や医療的な判断が関与するため、適切な診断とアドバイスを受けるためには信頼できる医師との相談が不可欠です。


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ピルの種類について

中用量ピル

中用量ピルの特徴の一つは、薬を飲み忘れた場合でも低用量ピルよりも影響が少ないという点です。ピルを定期的に服用することが重要ですが、万が一の忘れがあった場合でも、中用量ピルはより安定した避妊効果を維持できるとされています。

中用量ピルは、月経困難症の症状の改善や、生理日の移動、緊急避妊薬としても処方されることがあります。月経困難症は生理痛や出血量の増加などの症状を伴う状態であり、中用量ピルの使用によってこれらの症状を軽減することができます。また、生理日の移動は、旅行や特別なイベントなどの予定と生理周期が重なる場合に役立つ方法です。さらに、中用量ピルは緊急避妊薬としても使用されることがあり、性行為後72時間以内に服用することで避妊効果を発揮します。

ただし、中用量ピルの処方には医師の判断が必要であり、個人の健康状態やリスクに応じて適切な選択が行われます。処方前に医師と十分な相談をすることが重要です。

低用量ピル

低用量ピルは、エストロゲンの配合量が0.05mg以下であり、主に避妊目的や月経トラブルの改善に使用されます。低用量ピルはピルの中でも最も一般的なタイプであり、さまざまな種類が存在します。

低用量ピルは、「世代」と「相性」という観点で大きく分類することができます。

「世代」とは、薬に含まれるプロゲステロンが開発された順に「第一世代」「第二世代」「第三世代」「第四世代」と分けられています。各世代の低用量ピルは、プロゲステロンの種類や特性が異なるため、効果や副作用に差があります。第一世代の低用量ピルは比較的古いタイプであり、第四世代の低用量ピルは最新の開発されたタイプとなります。

「相性」とは、月経周期の中でのホルモン量とピルの成分との相性に基づいて、「一相性」「二相性」「三相性」というカテゴリに分類されます。これは、ピルの成分が月経周期の特定の段階に適合するように調整されており、より効果的な避妊や月経トラブルの改善が期待できるとされています。

適切な低用量ピルの選択は個人によって異なるため、医師の指導やアドバイスを受けることが重要です。医師は個々の状況やニーズに基づいて最適な低用量ピルを処方してくれます。

超低用量ピル

超低用量ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)の配合量が0.03mg未満の薬を指します。

超低用量ピルは、一般的に月経困難症や子宮内膜症の治療目的に使用される「LEP」(Low dose Estrogen Progestinの略)に該当するお薬であり、保険が適用されます。このような疾患に対して、超低用量ピルは症状の緩和や治療効果を期待することができます。

低用量ピルと比較して、超低用量ピルは吐き気や下痢、頭痛などの副作用の症状が軽減される可能性があるとされています。これは、エストロゲンの配合量が非常に少ないため、体への影響が相対的に少なくなることによるものです。ただし、副作用に関しては個人差があり、全ての人に当てはまるわけではありません。それぞれの体質や症状によって反応が異なる場合があります。

超低用量ピルの処方は医師による判断が必要であり、症状や個人の状態に合わせて適切な薬が選ばれます。医師との相談を通じて、自身に最適な治療方法を見つけることが大切です。

ミニピル

ミニピルとは、エストロゲンを含まず、プロゲステロンのみを含むピルのことです。

低用量ピルや超低用量ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方が含まれていますが、ミニピルは黄体ホルモンしか含まれていないため、副作用が比較的少ないとされています。エストロゲンが含まれていないため、エストロゲンによって引き起こされる副作用(例:乳房の腫れや吐き気)が起こりにくいとされています。

また、ミニピルは月経困難症や子宮内膜症などの生理に関するトラブルを軽減する副効果も期待できます。プロゲステロンの働きによって子宮内膜の成長が制御され、生理痛や月経不順の改善が見られる場合があります。

ミニピルは、プロゲストーゲン・オンリー・ピル(POP)としても知られており、イギリスでは2番目に多く使用されている避妊薬です。使用方法は通常の低用量ピルと同様であり、毎日同じ時間に飲むことが推奨されています。ただし、プロゲストーゲン・オンリー・ピルは完全な避妊効果を保証するものではなく、正しく使用しなければ妊娠する可能性があるため、使用上の注意が必要です。

ミニピルは個人の体質や症状によって効果が異なる場合があります。適切な避妊方法や生理トラブルの改善策を見つけるためには、医師との相談が重要です。医師が患者の状態を評価し、最適なピルの種類や使用方法を提案してくれます。

アフターピル

アフターピルとは、妊娠を希望していないにもかかわらず、妊娠の可能性がある性行為をしてしまった場合に、緊急的に使用するピルです。

アフターピルは、避妊をしなかった場合や避妊に失敗した場合などに、性行為の72時間以内に服用することで、8割強の妊娠阻止率が得られます。この短い時間枠での使用が重要であり、早めの服用が効果的です。

アフターピルの効果は、排卵や受精、着床の過程を阻止することによって実現されます。一般的に、アフターピルにはホルモン(主にプロゲステロン)が含まれており、このホルモンの働きによって卵子の排出を遅らせたり、受精卵の着床を妨げることで妊娠を防ぎます。

アフターピルは医師の処方が必要であり、正しい使用方法に従うことが重要です。医師は患者の状況を評価し、アフターピルの適切な使用法や副作用についての情報を提供してくれます。副作用としては、吐き気、嘔吐、乳房の痛み、生理周期の変化などが報告されていますが、一般的には短期間で軽減される傾向があります。

アフターピルは緊急時の避妊方法として重要ですが、継続的な避妊方法としての使用は推奨されていません。避妊方法や性教育については、医師や専門家との相談を通じて適切な知識と情報を得ることが重要です。


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男性がピルを服用すると?

男性が低用量ピルを服用しても、避妊効果は期待できません
低用量ピルは女性の体内で卵胞ホルモンと黄体ホルモンを調整することで避妊効果を発揮しますが、男性にはそのような作用はありません。

男性が低用量ピルを服用することによる健康上の影響については、まだ研究が不十分であり明確な結論は出ていないのが現状です。
また、低用量ピルは女性にも副作用があることから、男性でも副作用が発生する可能性があると考えられます。

現在、男性用ピルの開発が進んでおり、非ホルモン性の男性用経口避妊薬により妊娠を予防できることが報告されています。
ただしまだ実用化には至っておらず、今後の研究や開発が待たれます。


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ピルの効果に関するよくある質問

ピルの効果について、よくある質問について回答していきます。
ピルについて理解するためにも是非ご参考下さい。

いつからピルの効果を実感できますか?

ピルの避妊効果は、服用開始から約7日後に発揮されます。
生理初日からピルを飲み始めた場合は、1日目から避妊効果があります。

ただし、ピルを飲み始めたばかりの場合、生理周期が整うまでに2〜3周期かかることもあるため、生理が来ないとすぐに避妊に失敗したと考えるのは早計です。

また、ピルを飲む際には定期的な医師の診察を受けることが重要です。

ピルの服用をいきなり辞めても大丈夫ですか?

ピルの服用をいきなり辞めることは、体に影響を与える可能性があります。

ピルは、排卵を抑制し、ホルモンバランスを調整するため、ピルの服用をやめると体は元の状態に戻ります。
ピルの服用をやめた場合、生理痛やPMS、肌荒れやニキビなどの月経トラブルが再び現れる可能性があります。

ピルの服用をやめる場合は、医師に相談することが望ましいです。
また、ピルの服用を中止した後も生理周期は戻ってくるため、妊娠しないように避妊措置を取る必要があります。

ピルは他の薬と併用しても大丈夫?

ピルは他の薬と飲み合わせることができますが、併用する薬によってはピルの効果を弱めたり、副作用を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

例えば、糖尿病の薬や抗てんかん薬などの一部はピルの効果を弱めることが知られています。
また、市販の風邪薬や痛み止めなども併用可能ですが、医師に相談してから使用するようにしましょう

ピルの食べ合わせ、アルコールとの相性は?

ピルの食べ合わせについては、特に問題がないとされています。

飲料については、炭酸飲料やカフェイン飲料は低用量ピルの分解と体内への吸収を妨げる原因であるため、同時に飲むことは避けるべきといわれています。

また、グレープフルーツに含まれる成分が低用量ピルの中に含まれている女性ホルモンと反応し、その作用を強めてしまうことで、血栓症のリスクを高める可能性があるため、避けた方が良いでしょう。

また、アルコールと併用は特に問題はありませんが、低用量ピルは肝臓で分解されるため、同時に摂取すると低用量ピルの分解が遅れてしまうことがあります。

そのため、時間差をつけて飲酒することをおすすめします。


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ピルの効果 まとめ

ここまでピルの効果について伝えてきました。
ピルの効果について要点をまとめると以下の通りです。

  • ピルには避妊以外にも月経トラブルの改善、PMSの緩和、肌荒れの改善、病気予防の効果が見込まれる
  • ピルの副作用には吐き気、乳房の腫れ、不正出血、むくみ、下腹部痛等があるが時間の経過とともに改善する
  • ピルは毎日1錠、決まった時間に服用することが大切である
  • ピルの処方は病院やクリニックを受診、またはオンライン診療がおすすめである

ピルの効果についてこれらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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