腰痛 2018.10

今月は腰痛についてお話をさせて頂きます。 背骨や骨盤周囲に病的な異常が認められず、痺れや力が入らないといった神経の問題も認められない腰部や臀部の痛みを、一般的に筋・筋膜性腰痛症と呼ばれております。   日常の生活動作によって、腰や臀部の筋肉の一部が硬くなる事が多くあります。その硬くなった筋肉が、身体を丸めて引き伸ばされる事や、背中を反らす際にその筋肉を使う事によって、痛みが生じます。   どのような日常生活を継続して行っていると、筋・筋膜性腰痛症を発症する可能性が高いかをお伝えし、腰痛の予防をして頂きたく思います。   筋・筋膜性腰痛症の発症や悪化要因として、 ・寒い環境 ・座った姿勢ばかりの生活 ・運動不足 ・腰に負担がかかる日々の姿勢 ・精神的ストレス 等が挙げられます。   姿勢や動作における注意点としては、 ・あぐらや足を投げ出した座り姿勢を避ける事 ・机や椅子の高さは猫背にならない身体に合ったものを使用する事 ・中腰での持続的な作業を避ける事 ・寝床でうつ伏せから肘を立てて背中を反らした姿勢での読書を避ける事 等が挙げられます。   日々の生活様式を見直す事でも、筋・筋膜性腰痛症の改善が期待されます。   リハビリの評価としては、どの様な時に痛みが発症するかお聴きし、痛みが発症する部位やそれに関連する部位を触診する事、姿勢や動作を行って頂く事等を確認させて頂きます。   痛みが発症すると、患者様の注意は痛い部位にばかり向いてしまいがちになります。 しかし、腰が痛いといっても原因が腰にあるとは限りません。原因となる部位が腰から離れた臀部や足首、肩、首、胸部等様々な部位の関連が認められる事が多くあります。何故痛みが発症するのか、腰痛予防や改善には何が必要かご一緒に検討して参りましょう。 有本竜也
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