こんにちは、理学療法士の有本です。
2023年8月のリハビリコラムでは変形性膝関節症についてお伝えしました。
変形性膝関節症の患者様は、症状の改善や患部の保護目的に下肢や体幹の筋力強化、柔軟性向上を図ることが多くあります。また、体脂肪を少しでも減らす事でも、膝への負担軽減が図れるので、有酸素運動が推奨されます。
代表的な有酸素運動として、ウォーキング、自転車こぎ、水泳などが挙げられますが、今回取り上げたいのは水中ウォーキングになります。
水中ウォーキングは「浮力」「水圧」「水の抵抗」を活用できる運動になります。
浮力があると重力がある事で関節への負担が軽減されます。
水圧は全身にめぐった血液を心臓へ戻す作用を助ける事で、心臓への負担が軽減します。
水の抵抗は運動の負荷となるので、筋肉への負荷をかける事が出来ます。
ウォーキングの際には、正しい姿勢で開始し、動作をゆっくりと行います。視線は前方を保ち、肩の力を抜いて背筋を伸ばし、お腹を少し薄くするように力を入れて行います。歩行は前向き、横向き、後ろ向きなど、様式によって使用される筋肉は変わってきます。
歩行中にお身体のどの部分を使っているか、適宜確認をしながら効果的にウォーキングを行いましょう。
ただし、薬を内服中である方や心臓病、高血圧などのご病気がある方は、かかりつけ医に運動適応があるかご確認をお願いします。また、空腹状態、食後1時間は運動を行わないで下さい。水中運動を行っていると、汗をかいていることを自覚しにくいので、適宜水分摂取をお願い致します。