こんにちは、理学療法士の有本です。
今月は呼吸器疾患とリハビリの関係性についてお伝えして参ります。
2月の下旬に差し迫っておりますが、まだまだ寒さや乾燥は厳しく、お風邪をひいている方をお見掛けします。また、スギ花粉の飛散が始まったようで、花粉症の方の咳も耳にする機会が増えました。
咳やくしゃみ、鼻をかむことが頻繁に続くと呼吸に関わる筋肉が酷使され、疲労します。
咳をする時は、お腹に圧がかかるように前傾姿勢になる機会が増えます。体調不良時は、安楽姿勢をとるために背筋を伸ばしにくくなります。実際に咳を多くする方のお身体に触れると、背中や肩、首、胸郭周囲の筋肉などが硬くなっていることがあります。
そうして、背筋を伸ばす機会が減ると、呼吸器症状が落ち着いた後も背中や肩、首、胸郭周囲の筋肉に硬さが残り、姿勢が崩れてしまうケースがあります。
姿勢の崩れが肩こりや首の痛み、腰痛、膝の痛みの原因とならないように、呼吸器症状が治ったら姿勢を正しい位置へ戻しましょう。
〇立った姿勢で行います。
・両股関節を閉じるように両うちももとお尻に力を入れます。
・吐く息に合わせておへそを凹ませて、おへそを少しだけ引き上げ、それを継続します。
・吸う息で肩甲骨を引き上げ、少しだけ上を向きます。
・吐く息で肩甲骨を後ろへ少し引き寄せ、顎を少し引きます。
上記の動作を長めの呼吸に合わせてゆっくりと行います。
Drからの運動制限があれば、それを優先して下さい。ご気分が優れない、腰や肩、首など体のどこかに痛みや不調が無く、心地よく運動が行える範囲で行って下さい。