筋力トレーニングによる運動様式の変更はリハビリでは重要です 2019.4

元々私はゆっくりとした1時間ほどの街歩きでも疲労困憊しておりましたが、今では7~8㎞歩いても心地よい疲労感がある程度になりました。歩き方を変えていく自身へのリハビリに手ごたえを感じております。   私は子供時代に足首の怪我をした影響で足裏のアーチがほぼありません。足裏のアーチは歩く時に着地の衝撃を吸収し、次の一歩を出すときの反発力にもなるばねのような役割をしています。そのアーチが無い状態では、酷く疲れやすく関節に痛みが生じやすくなるので、一時期は友人や家族と街歩きをする事を諦めておりました。   以前の私の立った姿勢は猫背で頭は前方へ位置し、重心の位置は低くありました。その姿勢で歩くと、重心の上下移動が大きく、足の着地の衝撃は大きくなり、ふくらはぎと太ももの前に疲労が蓄積されておりました。そこで重心の上下運動が限りなく少ない歩行フォームへ変更する為の筋力トレーニング、歩行様式の変更をしました。   普段使用していない筋肉を使う事になるので、トレーニング開始当初はフォームの学習を目的として筋肉痛に配慮して取り組み、徐々にトレーニングの実施頻度を増やしていきました。新しい運動様式が定着すると、歩行距離延長をしても強い疲労感や関節痛が無く、トレーニングが楽しい事になっていきました。   患者様の御身体の実用性向上や痛みを取り除く事をリハビリの目的とする場合においても、普段使用していない筋肉を御自身で使用して頂き、より良い運動様式を習得する事が重要だと、自身の経験を通じて再認識しました。御病気等でトレーニングを阻害される場合はありますので、患者様自身が御無理のない範囲で取り組む必要があり、リハビリスタッフは患者様へ必要なトレーニングが何であるか、御提案する役割なのだと実感しました。

有本竜也

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