「栄養状態の確認と栄養補給のポイント」 2021.01

こんにちは、理学療法士の有本です。 リハビリでは筋力トレーニングをご提案する事が多くあります。トレーニングによって、筋肉が強化されることを期待しますが、その前提として栄養状態が良好であり、疲労回復の為の休養が必要になります。そこで今月は、栄養状態の確認の仕方と食欲低下時の栄養補給のポイントについてお伝えしたいと思います。 日常生活の観察によって、身辺動作の自立度やスピードの低下・体型が痩せる等、栄養状態の悪化の徴候にお気づきになる事があるかもしれません。もしも、栄養状態の悪化や食欲低下が認められるならば、栄養状態の改善を図る必要があります。   ●食欲低下時の栄養補給 三大栄養素である糖質、タンパク質、脂質と、それらの活用に必要なビタミン、ミネラルをバランスよく摂ります。食事量が減ると水分量も減ってしまい脱水傾向になるので、食事量が少ない時は、特に多めの水分を摂ります。食欲を維持する為にも、1日1回、規則正しい排泄習慣を行います。   ●三大栄養素を多く含む食べ物 糖質が多い食べ物:穀類、麺類、イモ類、根菜類、果実類、甘味料等 タンパク質が多い食べ物:肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品等 脂質が多い食べ物:乳製品、油、脂身の多い肉類、脂がのった魚、ナッツ類等   ●食欲低下時に、食欲を高めるための関わり 好物を取り入れた食事を工夫する事や、三大栄養素の補給を優先した食事内容にする事、食べやすい形状にする事、消化に良いタンパク質を摂る事がポイントになります。   ●栄養状態の確認は、身体計測や観察、血液検査、筋力検査などからも確認ができます。 身体計測や観察:体重の変化を確認する 身長に対する適正体重と比較をする 二の腕の皮下脂肪の厚みを測る 二の腕の太さをメジャーで測る筋肉の発達状態をみる 皮膚の乾燥や張りを観察する のどの渇きの有無を確認する 筋力検査:握力や背筋力、肺活量等を測ります
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