投稿日時:2023/11/17(金) 03:41

令和5年11月17日 2023年
ドクター松林の「待ったなし」

「僕が勉強をしなくなったわけ」第2回(すべての勉強を続けて行きたい人のために)

●中学の時のことを書く前にもう少し小学校時代のことから始めてみよう。僕が通っていた公立小 学校1年の2学期のことだ。授業の前に担任の先生が「今学期から学級委員長を選挙で選出す る。男子女子それぞれ1名ずつ選ぶぞ」と言った。「誰か立候補するものはいるか」。みんなシー ンとなり誰も手を挙げなかった。沈黙の時が過ぎ、また先生が「立候補はいないか、では推薦は いるかな」。また沈黙が訪れた。みんな当事者になりたくなかった。今では考えにくいと思うが 昭和の田舎の小学校はみなこんな感じだ。積極的に手を挙げる子なんていなかった。「うーん、 じゃあ先生が推薦することにする、男子は松林君、女子は大友さん、みんなに白紙を配るからそ こに名前を書いて多数決で決めます」
●ちょっと待ってくれ、なんでそんなことするんだー委員長になんてなりたくないし、なんで僕な んだ。と思ってももう遅かった。満票で2人が選出された。今思えばとんでもない民主主義だ。 ちょっと成績のいい2人が先生により指名され多数決という名のもとに作られた傀儡政権では ないか。民主主義の原則は多数決による決定と少数意見の尊重であるが、この選挙結果には少数 意見などは存在しない。こうして僕たちは生まれて初めて公正な選挙という民主主義を曲がりな りにも体験したのだ。
●学級委員長の仕事は驚くほど少なくて概ね2つだけだった。一つは月1回の学級委員会の司会。  「今から学級委員会を始めます。皆さん何かありますか」シーン誰も下を向いて何も言わない。 1分くらい待って「なければ終わります」。毎回この繰り返しだ。心底つまらなかった。もう一つ は、放課後の掃除当番のメンバー決めだ。これも月1回変更するだけなので大した作業ではな い。でもここで僕は今まで以上にみんなに言い寄られて、ちやほやされることに気づいた。みな できるだけいいメンツで掃除当番を組んでほしいわけだ。働き者の子がいる班に入れば必然的に 自分の作業量が減るという仕組みである。そこで僕のところに陳情してくる。今度おいしい飴あ げるからこの班にしてほしいとか、あいつとは絶対組みたくないとかいろいろである。たまに忖 度することはあったが、小さい権力であるがこんな副次的作用が起きるんだなあと学んだ。こう して小学校1年の僕は公正とは言い難い選挙により委員長になり、権力を乱用することは慎みな がら民主主義というものが陳情と忖度に包まれていくものだと感じ、たまに大友さんとの相合傘 の絵を書かれて顔を赤くしながら体得していった。

【陳情】実情を述べて、善処してくれと願うこと(oxford language)
【忖度】他人の気持ちをおしはかること(oxford language)
【傀儡政権】形式的には独立しているが、実質的には他国によって操られている政権。(デジタル大辞典)      

●開業以来24年間続いている心のこもった優しい在宅医療と交通事故専門外来の 仁整形外科  
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