投稿日時:2024/03/01(金) 03:22

令和6年3月1日 2024年
ドクター松林の「待ったなし」

「僕が勉強をしなくなったわけ」第7回(すべての勉強を続けて行きたい人のために)

●初恋の人である古谷さんとの思い出は淡い青リンゴのようなほんのり甘い香りのする素敵な時 間だった。当時は昭和40年代だったからか、あるいは広島の田舎町だったかはわからないが、 バレンタインデーやホワイトデーはなかった。クリスマスとお正月はあった。でもハロウィン も恵方巻もなかった。だからなかなか好きな感情を表現できるような瞬間がなかったのである。 一張羅の服を着て、お土産のケーキを持って古谷さんの家に行った。無茶苦茶緊張したが、彼女 の家はすごく大きい。どうやらパルプ関係の会社をされていたようだ。家に入るとでっかいパル プの塊が置いてあった。お母さんに挨拶をしてケーキを渡した。かなりぎごちない。
●お母さんと古谷さんには歓待されて、むずがゆいほどいい気分だったし、楽しかった。でもバレ ンタインデーもなければこれ以上は発展しようがない。それで単に2年間一緒に学級委員をして 初恋は終わった。でも中学に入ってまた出会うことになるとは、その時の松林君にも古谷さんに もわかりようがなかった。  
●3年になったある日、あのおさるのジョージに似た野村君が僕のところに来て「まつー、おはよ う」。なんだか元気がない、よく見ると野村君の腕と手にいくつもやけどの跡がある。「ど~した んや、のむちゃん、それやけどじゃん」野村君「わしがわるいことしたけい、ばあちゃんにやい とされた。いとうていとうて泣きそうじゃ」と言いながらぽろぽろ泣き出した。「お前なにやっ たんや」と聞くと「」つまみ食いして見つかった」。なんということだ、今なら通報ものである。 あの梅干しやアロエのおばあちゃんだ。これは虐待である。野村君「わし、そんなに悪いことし たんかのー」とまた泣く。僕は「わしらが大人になったら子供にこうゆうことは絶対せんように しよう、な野村」うんとうなずきながら「わしも大人になったら悪い大人にはならん、約束する」。 虐待する方はされる人の気持ちなどわからない。いやわかろうともしない。どれだけ痛くて苦し いか、そしてそれが自己肯定するために暴力や虐待を次第に正当化していく精神的過程を考える と、なんと罪深いことだと思う。その後大人になった野村君が悪い大人になっていないことを祈 るばかりである。

●今年6月に開催予定のウェルカムエブリィバディコンサートの公演内容が 決まってきました。私の知人の落語家が今年真打ち襲名されることになり、 記念に一席設けてもらえることになりました。 詳細は次回、乞うご期待。      

●開業以来24年間続いている心のこもった優しい在宅医療と交通事故専門外来の 仁整形外科  
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