投稿日時:2024/01/19(金) 03:30

令和6年1月19日 2024年
ドクター松林の「待ったなし」

「僕が勉強をしなくなったわけ」第5回(すべての勉強を続けて行きたい人のために)

●小学校3年生になってクラスの半分以上が変わったが、僕と大友さんは一緒だった。そして学級 委員会の委員長選挙の日が来た。学年もクラスの半分上も変わったし、さすがに僕はお役御免だ ろうと思っていた。ところがだ、まずは担任の先生が立候補を募った。シーンと静まり返るはず の時が、「はい、私、立候補します」とキリっとした声でつんざかれた。その声の主は新しく他 のクラスから来た古谷さんという背が高く美人で理知的な女性だった。みんなざわついた。恐ら くこの無風区の選挙戦で大友さんが選ばれるとみんな信じ込んでいたからだ。担任の先生も少し のけぞり、他に立候補はいるか?と聞いた。そうしたらなんと大友さんが顔を紅潮させながら、 「はい、私も立候補します」と手を挙げた。
●えーあんなおとなしそうな大友さん、実はかなりの負けず嫌いだったんだなとその時思った。こ れは激しいバチバチした女の闘いだ。担任の内田先生「うん、これは面白くなったな、お互い立 候補演説をしてもらおう、明日までに考えておいてくれ」。ということで、二人の選挙演説と投 票は次の日になった。実はこの古谷さん、僕の初恋の人である。立候補の時も、なんてあか抜け て美しい人だろうと思ったし胸の奥が熱くなった。胸キュンである。相合傘の大友さんには悪い が、古谷さんに投票しようと思った。 
●次の日、立候補の選挙演説が始まった。まずは古谷さん「私が委員長になれば、掃除当番の制度 を変えようと思います。その月に一番きれいにしたグループは次の月に当番を免除するようにし ます」。みんなえー、すげえなと思わず声がもれざわついた。画期的である。一生懸命掃除をし て認められれば恩恵があるということだ。いわゆる改革と変革である。これが本当の候補者であ り政治や政策だろう。毎回決められたように委員会の司会をするだけの僕は恥ずかしくなった。 次に大友さん、明らかに焦っている。今まで僕と同じようになんのビジョンもなく大友さんには きついだろう。大友さん「私は今まで通り不公平なく掃除当番を決めた方がいいと思います」。 完全に白黒ついた感じだった。みんな鬱滞した空気にうんざりしていて、新しい波と改革を望ん でいたのだろう。圧倒的な差で古谷さんが委員長に選ばれた。そして男の方はまた無風区だった。 誰とも知れずみんな自分はなりたくない委員長の席を僕に押し付けて、ほぼ満票で当選。多選防 止条項でも作ってもらいたかったが、でもすごい魅力的な古谷さんと一緒に仕事ができることが 決まり、心の中で密かにガッツポーズをする松林君だった。

【多選】主に政治における選挙で同じ人が当選または選出されること。

●開業以来24年間続いている心のこもった優しい在宅医療と交通事故専門外来の 仁整形外科
mail