「東洋医学(古典医学)の考え方⑧」 2020.2

前回は、東洋医学で考えられている内臓は西洋医学と名前は同じでも東洋医学で考えられている内臓の働きと全く同じではありませんというお話をしました。そこで、今回は東洋医学で考えられている五臓の働きについてお話ししたいと思います。

    五臓は「肝」「心」「脾」「肺」「腎」という5つありますが、東洋医学では臓器そのものをいうだけではなくそれぞれの機能もあらわします。簡単に言うと身体の機能や部位を大きく5つに分けたといえます。五臓も、以前お話しした五行論に当てはめて考えることができ、お互いに助けたり抑制し合ったりしながらバランスをとっています。

    それではまずは「肝」について。

 

   「肝」

    西洋医学的な肝臓の主な働きは、栄養素を体内で利用できる形に変える、ブドウ糖を蓄える、有害物質の無毒化、胆汁の作成、血液を固める凝固因子の作成などが挙げられます。

     東洋医学でいう「肝」とは、これらに加え

①気・血(東洋医学的考え方⑤で解説)の巡りをコントロール。

②血を貯蔵。

③爪、目、筋肉、神経の働きを支える。

④精神活動を支配する。

などが挙げられます。

 

「肝」にはこのように全身を調節する働きがあります。「肝」はストレスを受けやすく、過度のストレスは「肝」を傷めてしまいます。「 肝」を傷めるとイライラして怒りっぽくなったり、不眠、頭痛、自律神経の乱れなどの症状を引き起こしてしまいます。また、春との関連もあり春に傷めやすいのも特徴です。「肝」を傷めないためにも、春は適度に身体を動かして汗をかき少しずつ陽気を発散させる事が大切です。

 

イライラする方(特に春)は少し酸味のものを摂るといいでしょう。

 

                  鍼灸・マッサージ師 関根達也