どうして骨折した時に運動が必要なのでしょう? 2017.7

 骨折をすると、患部の保護をする一方、主治医の許可のもと、運動療法が促されることがあります。患者様は怪我に伴い、痛みや活動制限が生じ、患部を動かす事を怖がってしまう方が多くいらっしゃいますが、何故運動療法が必要になるのでしょうか?

 骨折の治癒や患部固定による影響、起こり得る合併症、骨治癒に影響する要因、運動療法の必要性についてお伝えし、患者様の治療にお役立て頂けたらと思います。

 骨折の治癒は、炎症症状(患部が赤くなる、熱くなる、腫れる、痛む等)が強く出る時期、柔らかめの仮の骨が出来て強度が少し上がる時期、硬い仮の骨が出来る時期、仮の骨は徐々に消失して骨が回復する時期といった経過をとります。 仮の骨が作られるには、骨折した骨の位置、骨折した部位の固定具合や血液の循環状態等に左右されます。。

 骨折の治療で大切なことは骨折部分を適切に固定して、先にお伝えした治癒過程を経過する事です。しかし、体重負荷や運動を過剰に避けてしまうと、患部周囲の筋肉の収縮力や、骨へ栄養を送る血液循環が悪くなり、骨折の治療には良くありません。主治医の先生と骨折部位の状態を確認しつつ、運動の強度を調整していきます。。

 初めて骨折される方に多くいらっしゃる印象を受けるのですが、痛みや身体に起きる兆候に対してとても心配をされ、運動療法の許可が主治医の先生から出ているにも関わらず、患部を護り過ぎてしまう場合があります。。

 運動を行わず筋肉が硬くなる事で痛みや関節の柔軟性が低下する事もあります。結果、骨折は治癒しているけれど、筋肉がカチカチに硬くなってしまい、筋肉のこわばりによる痛みや、関節が自由に動かず生活動作が行い難くなる方がいらっしゃいます。。

 骨折治療には全身の体力の改善、問題が無く固定されていない関節部位の運動、骨折部位周囲の筋肉がやせ細るのを防ぐ為に安全に行える運動をする、骨の治癒に対して適切な保護を行う事が大切になります。より良い回復を目指して治療を取り組んで参りましょう。

有本竜也