私の在宅医療(往診)のルーツ

その3

「ドクター松林の待ったなし」

「私の在宅医療(往診)のルーツ」その3

こうして私は祖父保太郎に引き寄せられるように今まで乗ったこともない

広島行きの飛行機に乗ることになりました。これは何かのサインだったのでしょうか?実は私は祖父保太郎に一度も会ったことがありません。私が生まれる1年前に他界したからです。そして1年後私が生まれました。ですからよく「おじいちゃんの生まれ変わりだ。」と言われていたのを覚えています。

それがどういう意味かは私にはよくわかりませんでした。しかしこの出来事の後なんとなくその理由がわかったような気がしました。

その当時広島空港はまだ観音町という広島市のど真ん中に位置していました。とても利便性に優れ東京から実家まで3時間余りで帰ることができたのです。観音町から実家まではタクシーで10分から15分くらいの距離でした。広島という町は繁華街から旧市街地までの距離が短く結構タクシーを使うことが多いのです。

羽田から飛行機に乗りあっという間に広島の上空に来ました。着陸する時は海側から入っていきますが瀬戸内海の小島が夕陽に輝いてとてもきれいな景色でした。私の家も見えるのではないかというくらい低空で着陸していきました。まるで昔の香港の啓徳空港のような感じでした。

(つづく)