男と女(Y染色体の運命は?)

 前回、Y染色体は徐々に磨耗し短くなっているという事実をお話ししたが、これはある1枚の紙を何度もコピーしていくのと同じ原理である。実際、何千年前の人類のY染色体と現代の男のY染色体を比べるとかなり短くなり、修復できない破損場所も見つかっている。このまま時が進むといつか確実にY染色体は存在しなくなるらしい。
 ある昆虫の1種は事実、Y染色体が同じような経過で消滅した。ここでその種は絶滅するはずだったが、突然変異が起きて、雌だけでも繁殖できるようになってこの危機を乗り越えた。人間はどうだろう、こんな幸運な突然変異が起きる保障はない。でも何百年か何千年か何万年先かはわからないが確実にY染色体はなくなる。人類の運命やいかに。
 いやちょっと待ってください。人類はすでに女性だけの自家繁殖をしているではありませんか。そうです、「精子バンク」です。これは、男性の精子を保存して女性が気に入った精子を選んで人工授精する仕組みです。アメリカでは、人気俳優や成功者、頭脳明晰な人の精子が高く売れているそうです。なんとまあ、困った世の中です。
 日本ではこのシステムはまだビジネスとして行われていませんが、いずれ認められる可能性はあります。世の中に旦那はいらないけど子供だけほしいという女性がなんと多いことか。

教訓:男性の誇りだったY染色体もいずれ消えていくなんて、なんとも寂しいですね。